あたしが前にいたところはそんなこと関係なかったし、寧ろ、歳なんて関係なく、弱い人間は生きてなんていけなかった。
「俺も原因の一つなんだ」
「だからさっさと話せよ」
「もうカナちんはせっかちだな」
リーゼント男が頬っぺたなんか膨らましたって可愛くないし。
「本当はカナちんに髪の色を変えるように説得するべきだったんだ。でも、俺が責任を持つって言っちゃったでしょ?覚えてる?」
「あぁ」
初めて翔と豊に会った日、翔にそう言われたのは覚えている。
「俺があの日安易にあんなこと言っちゃったから、今豊が色々と言われてるわけ」
「なんで豊なんだよ?」
「それはカナちんの彼氏だからでしょ」
か、彼氏……


