佐枝子さんは祐樹にベタベタとまとわりついているのに、一志さんは気にもしないで飲みものなんかを注文してるし……



見てるあたし達のほうがハラハラしてしまう。



「いいのかよ~祐樹~」



「こんな男はてめえの弟だろうが」



あまりにもしつこい佐枝子さんに豊が痺れを切らしたみたいだ。



「祐樹さん、すいません」



「豊が謝ることじゃねぇよ。コイツは昔からだから」



祐樹はあたしにはムカつくことしか言わないのに、佐枝子さんや豊には優しいんだな。



「佐枝子。俺は知ってたぞ。2人で暮らしてるのに知らないわけねぇだろう」



「えーーー!!一緒に暮らしてる?」