豊は何度も煙草に火をつけているけど、くわえ方が逆だし……



動揺するならあんなことするなよな。



どうしていいかわからねぇじゃねぇか。



ドンドン



「豊~いるぅ?」



ドタドタ



バタン



ナイスタイミングで誰かが部屋へと入ってきた。



この声はきっと佐枝子さん。



「あっ?いたの?カナまで」



「こんにちは」



ペコリと頭を下げたあたしは無視で、佐枝子さんは豊とあたしの顔を交互に見る。



「あんた達なんかあった?」



ドキッ



「この部屋、異様な雰囲気だけど……やった?」



ブッッッ



佐枝子さんの言葉に豊は飲んでいたコーラを噴出した。



「その動揺っぷりは図星だね?」