そんな顔されたら、嫌だなんて言える訳がない。 「しょうがねぇな」 あたしは笑いながら廊下へと出た。 「2人共入って」 「あぁ」 豊は何かを勘付いているのか、すぐに病室へと入った。 そして翔は…… 固まったまま動こうとしない。 ネームプレートを見つめたまま。 「カナちん、どういうこと?」 「中にはいればわかるから」 「どういう……」 翔は中へ入ろうとしない。 その時だった。 「翔!!」 掠れたハスキーボイスが病室の中から聞こえる。