「京香!!」 「あっ、カナちゃん!!」 「カナでいいって」 「そうなんだけど……」 あたしは京香へと駆け寄った。 「来てくれたんだ」 「でも、病院開いてなくて」 「こっそりこっちから入れるの」 京香は笑顔で手招きしてくれる。 「おーい、行くぞ!!」 まだドアの前に立ちすくむ2人を呼んだ。 のそのそと歩く2人。 「お前今、京香って言ったか?」 豊があたしの腕を掴む。 「後で話すから着いて来い」