「色々とお世話になりました」 ペコリと頭を下げて、車を降りようとしたら、またもや鬼の手が伸びてきた。 「待て」という声と共に。 「なんでしょうか?」 鬼の手があたしの体に触れる前に振り向き、返事をする。 「お前、なんでそんな髪してる?」 「はっ?」 「なめてんのか?」 「何を?」 またかい。 何であんたはすぐに喧嘩腰になるわけ?!