「なに?話って…」




「…ねぇ……知ってた?




…この世界で、変わらないものって、ないんだよ。




変わらないものなんて、何1つないんだぁ……。」




近くのベンチに腰掛けながら茉緒は空を見上げる。




「…急に、どうしたの?」




なんでその話をするのか。




茉緒が今何を思っているのか。




俺には全く、わからない。




「…この校舎だって、昔は木造だったでしょ?




あのビルだって、前は白色だった。その前は、マンションだった。




……だからね?」




校舎やビルを指してた手を下ろす。




ゆっくり振り返った茉緒は、どこか泣きそうな顔をしていた。