「ありがとうございました!またお越しくださいませ。」





季節は梅雨真っ只中。




天気予報は傘マークばかりが続く。





湿気でジメジメとしている毎日を過ごしている。





高校に入学して1ヶ月半くらいだった頃。





私は家の近くのレストランでアルバイトを始めた。




少しでも、自分でお金を稼いで生活を楽にするため。




そして、マナちゃんへの負担を少しでも減らすために。





まかないも出るから、今までよりも少しだけだけど、楽になる。





平日は、学校終わりに3時間くらい。




あと、土日に少し、様子を見ながらシフトを入れている。





アルバイトを始めて、1ヶ月ほど。




少しづつ、業務内容にも慣れてきた。




レジをしたり、料理の提供をしたり、テーブルの片付けをしたり。




一般的なホール作業をしている。





今日は金曜日。




明日が土曜日で休みということもあり、普段より賑わっていた。




「桜井ちゃん、レジお願いしてもいい?」




「はーい!」




先輩に言われ、レジに立つ。