「なにかしら、きっかけ作んなきゃって俺も必死だったんだよ。」




まあ、その気持ち、分からなくもないけど。




「もう好きじゃん!」




と、俺がからかうと「うるせーな!」と照れ隠しバレバレでキレる健永。





「お前だって人のこと言えないだろ!」




「知ってんだからな!」と、意味深に言われ、何も言えなくなる。




ま、まぁ.....心当たりは十分にあるし。





健永と同じような気持ちだからこそ、健永の気持ちが理解できるんだけど。





毎日学校で会っていろいろな話をしていく度に、気持ちは大きくなっていく。




健永も広瀬に対しての気持ちは、俺と一緒なんだろう。





「俺は、お似合いだと思うよふたり。」




いつも見ていて、遊園地の時もそう思った。




意外と気が合うふたり。



きっと。




いや、絶対にお似合いだと思う。





広瀬も健永と同じ気持ちになって、2人が幸せになることを密かに願おう。





「で、観覧車の中では何話してたんだよ~!」





「べ、別に普通に他愛のない話だよ!特にこれといって何も話してない!」