「で、どうなんだよ!」
遊園地で遊んだ週末が明けた月曜日。
俺は健永に詰め寄っていた。
観覧車での出来事を聞かないわけにはいかない。
「だから~!何にもないって!」
「お前、俺と俺の仲を甘くみんな?分かってんだぞ!」
「......あー!くそっ!わかった!話すよ!」
観念したかのように声を上げる健永。
何年来の仲だと思ってるんだ。
バレバレに決まってんだろ。
「まー、軽くいえば一目惚れなのかな?」
「そうなのか?」
「まあ、初めて見た時に可愛いなとは思った。」
入学式の日、校舎前で初めて顔合わせた時か。
「で、縁あってみんな同じクラスで仲良し4人組みたいな感じになれただろ?話すうちにどんどん気になってって。
もっと、桃菜ちゃんのこと、知りたいなって思い始めて......」
と、少し恥ずかしそうに健永はポツポツ語り始めた。
そんな姿がちょっと可愛く見えた。
「なるほどな~!でも、あの観覧車は思い切ったな!」
あんな大胆なことするなんて、相当気持ちが大きいんだろうな。