あっという間に頂上に着いてしまった観覧車は、気づけばもう一番下で。
案内係の人に促されながら、空中の旅は終わりを告げた。
「いやー!キレイだったな!」
と、相変わらずハイテンションな橘くん。
桃菜とどんな話したんだろう?
「あー、もう日が落ちちゃう。あっという間だったね~...」
と、少し寂しそうな桃菜。
「帰るか。」
遊園地を観覧車で締めくくった私たちは、帰ることに。
行きの電車は早くつかないかな、とワクワクしてたせいもあって、長く感じたのに。
帰りの電車はすぐに最寄り駅に着いてしまう。
「また学校でねー!」
「家まで気をつけて帰るだよ!」
桃菜も橘くんも、自分の駅で降りて。
「ひとりで大丈夫?暗くなっちゃったけど。」
「うん、大丈夫!今日はありがとうね!」
そして、春くんも。
ひとりになり、今日のことを思い返すと、本当に楽しくて。
また、みんなで遊びに行けたらいいな。
4人で撮ったプリクラを眺め、穏やかな気持ちになりながら家に帰った。