「ちょっとそこふたり!なに抜け駆けしてるの!」
「そーだ!そーだ!イチャイチャしてるなよ!」
少しすると、海から桃菜たちふたりが上がってきた。
戻ってくるなりからかわれる。
「ちょっと休憩してただけだろ!イチャイチャしてたのはそっちだろ!
熱すぎて見てられなくて、2人で戻ってきたんだよな?」
なんて、からかい返す春くんに「うん!」と私も頷いてみる。
「あー!華までそんなこと言って!」
と、桃菜。
本当、2人は仲がいいね。
遠くから見てるだけでも微笑ましく思えるくらい。
「私の華が可愛いからって、誘惑禁止っ!」
なんて、桃菜の言葉に「誘惑されてるのは俺のほうな?」とか春くんがいうから、恥ずかしくなる。
今日は私、恥ずかしがってばかりだな。
「ゆ、誘惑なんてしてないもん!」
そう、反論してみれば。
「そんな可愛い格好してそんなこと言われても、説得力ありません!」
と、言われてしまった。
橘くんが春くんに向かって「今日はやけに積極的ですね〜。」なんて、ニヤニヤしていたけれど私にはさっぱりなんの話をしているのかわからなくて。