―雄大、どこにいったんだろ・・・―



雄大が教室を出てから10分ほどがすぎた頃だった。



バタバタバタッ...



「雄大っ!どこ行ってたの?」


「・・・っあちー・・・ほら、コレやる」




雄大が抱えていたものはスポーツ飲料・・・


「お前、さっきはなんも言わなかったけどやっぱり具合悪そうだし・・・飲めよ」



そういって、ポンッと渡された。


「このためだけにわざわざ走って行ってきたの?」



「お前なー。俺にも罪悪感ってもんがあるわけよ。それにすぐそこの自販機で売ってたから」




「・・・心配してくれたの・・・?」



「・・・バーカ・・・また顔、赤くなってんぞ・・・」



「雄大だって赤いよ・・・?」



「え・・・・・・そりゃー・・・お前とふたりだから・・・じゃね?」



「えー?意味分かんなーい」



一瞬、冗談かと思った。

でも、雄大はもともと冗談なんかいうヤツじゃない。



「好きだから」




雄大の愛海に向けての突然の告白だった。