二人の彼~年下の彼と見合い相手の彼 ~



日曜日の昼過ぎ、高岡さんとお見合いしたホテルのロビーで待ち合せた。

待ち合せはどこでもよかったけど、話の流れでそうなった。

この間は、無理やり着物を着せられて彼に、初めましてと挨拶した。


「今日は、せっかくだから上手いもんでも食べようか」

「はい」

高岡さんに会ったのは、荻野君が倒れた時以来だ。

「大変だったね」古い友人のように気遣ってくれる。


「はい。でも。手術も無事に済んで経過も順調ですから」

「そっか、じゃあもうすぐ退院だね」

「はい」

「何か、進展あった?」

高岡さんが、今日は中華料理が食べたいというので単品料理をいくつか頼んだ。

彼が、エビチリを救い終わるのを待って切り出す。

「えっと、あの。申し上げにくいんですが……」

「やっぱり?上手くいったの?」
気を遣わなくてもいいよって言うくらい彼は気にしていなかった。


「えっと。荻野君が、向こうの家族の人たちにはっきり態度に示してくれて」

「じゃあ、生涯は無くなったんだ。そいつと付き合うの?」

「多分、そうなると……」

「そっか。おめでとう。じゃあ、あらためて乾杯するか」