二人の彼~年下の彼と見合い相手の彼 ~

素直な気持ちとしては、ずっとそばにいたい。

まず、人手がいる。
手術をした後だから、体を動かすのは大変だし、誰かの手があった方がいいに決まってる。

でも、何か気になる。

そうしたら、どこか間違ってる気がする。



大きな荷物を抱えて、私は家に帰った。

いつものリビングのソファに座ると、張り詰めていた気持ちが緩んだ。

思ってることが、素直な気持ちになった。


「いいのかな、このままで」
何とかしなきゃいけないのは分かってる。
でも、何したらいいんだろう。

「いいんじゃない?好きなようにすれば」

いきなり、返事が返って来て驚いた。
完全に、頭の中全部が荻野君んでいっぱいだった。


「びっくりするじゃない、急に言われたら」私は、笑って答える。


「これ、飲む?」
キッチンにいた母が、冷蔵庫からビールを持ち出してきた。

「ビールだ」


そういえば、家でベールを見かけることは無くなっていた。

父が晩酌で飲んでいた銘柄だ。