病院に荷物を届けたあとも、今日はすぐに帰りたいと言うと、 荻野君は『まだダメ。君を帰したくない』と言って引き留めた。 病気になって、不安になってるのかな。 彼は、私を手の届く場所に置きたがる。 それにしても、こんなに変わるものか、人間って。 その変化に、私は驚いた。 普段の彼は、何したいかだなんて、まず自分の希望を言わない だから、そばにいて欲しいなんて甘い言葉をさらっと言われると、固まってしまった。 恥ずかしながら、いい年をして顔が赤くなってる。