「荻野君?」
「何したの?」
「何ってキスマークじゃないか。大丈夫。その下着、外さなきゃ見えないから」
「何でそんなこと……」
「しるしみたいなもん。さすがにここまですれば、彼も気付くだろう?」
「荻野君……」また、ややこしいことをしてくれて……
「ケンカするなら、受けて立つけど。あと数日後にしてね。入院してる間は、病院から駆けつけるのだけは嫌だから」
もう少し、ここに居てとういう彼に部屋の掃除や洗濯もあるからと説得して病院を出た。
電車で彼の家に向かう。
携帯を取り出して、メールの返事を書く。
「大丈夫です。ずいぶん回復しました。もうすぐ退院です」
途中、高岡さんから様子を尋ねて来てたメールに返事をした。
やっぱり、婚約者に送るにしては素っ気ない内容だ。
高岡さんだって、婚約者を別の男性のもとに行かせて平気で、病状を尋ねて来ている。
洗濯物を持ちかえって、荻野君から預かった鍵を開けて彼の部屋に入る。
荻野君がずっといた場所。
彼の匂いが染みついた場所。
そういった彼の空気に包まれると、さっき彼と触れ合った感覚がよみがえってくる。
唇を押し付けられたときの感覚がよみがえて、たった今彼に触れられてる気がする。
首筋にかかる息。
腕を押さえられた時の指の感覚。
もっと触れたいと私だって思う。
私だって、何もかも初めからやり直したい。
でも、そんなこと可能だろうか?
高岡さん、何ていうだろう。
「何したの?」
「何ってキスマークじゃないか。大丈夫。その下着、外さなきゃ見えないから」
「何でそんなこと……」
「しるしみたいなもん。さすがにここまですれば、彼も気付くだろう?」
「荻野君……」また、ややこしいことをしてくれて……
「ケンカするなら、受けて立つけど。あと数日後にしてね。入院してる間は、病院から駆けつけるのだけは嫌だから」
もう少し、ここに居てとういう彼に部屋の掃除や洗濯もあるからと説得して病院を出た。
電車で彼の家に向かう。
携帯を取り出して、メールの返事を書く。
「大丈夫です。ずいぶん回復しました。もうすぐ退院です」
途中、高岡さんから様子を尋ねて来てたメールに返事をした。
やっぱり、婚約者に送るにしては素っ気ない内容だ。
高岡さんだって、婚約者を別の男性のもとに行かせて平気で、病状を尋ねて来ている。
洗濯物を持ちかえって、荻野君から預かった鍵を開けて彼の部屋に入る。
荻野君がずっといた場所。
彼の匂いが染みついた場所。
そういった彼の空気に包まれると、さっき彼と触れ合った感覚がよみがえってくる。
唇を押し付けられたときの感覚がよみがえて、たった今彼に触れられてる気がする。
首筋にかかる息。
腕を押さえられた時の指の感覚。
もっと触れたいと私だって思う。
私だって、何もかも初めからやり直したい。
でも、そんなこと可能だろうか?
高岡さん、何ていうだろう。


