二人の彼~年下の彼と見合い相手の彼 ~


私達の会社は、老舗の繊維メーカーである。

新興国にシェアを奪われる中、多くの会社が繊維の分野をあきらめて、別の分野に飛び込んでいったり、会社をたたんだりした。

そんなときでも、うちの会社は、古い体質を変えずに頑固に繊維の分野で頑張って来た。

そうした厳しい不況の中、なんとか生き延びてきた。

うちの会社は、荻野君のような若手にもチャンスを与えて、アイディアを出しながらも着実に地位を固めてきた。

やってることは古臭いけど、社内の空気は明るかった。

そうして地道に大手が握っているシェアの一部に、ほんの少し割って入ることが出来ている。

荻野君のようなこんな若手に、課を任せるのも会社が大いに期待してるからだ。

「荻野君も大変ね」
その分責任も重い。プレッシャーは半端じゃないだろう。

「ん、でも、葉子さんいるから頑張れる」
人の使い方、よくわかってきたところが、また困ったところなんだけど。