二人の彼~年下の彼と見合い相手の彼 ~


「本当にただ呼吸をするのも面倒になって、何もできなくなっちゃった。何もする気が起きなくて、無気力になって、食べることも、寝ることも。何もしたくなくなって。

本当に、このまま、死んでもいいって思うと、何もかもがどうでもよくなるんだな」

私は、苦労して彼の言葉に口を挟まないように我慢する。

反論してしまったら、彼は口をつぐんでしまう。

だから、我慢して話を聞かなきゃ……

耳を傾けようとして、あなたのこと、否定しないって言って……

ああ、でも。もうダメ。

何してるのよ。

荻野君、言ってることと、やってることが全然違うじゃないの。