二人の彼~年下の彼と見合い相手の彼 ~

しばらくして、加藤さんが荻野課長と一緒に入って来た。

加藤さんは私服だったから、最初誰だかわからなかった。

真剣に議論しながら部屋に入ってくる。

「森沢さん?しばらくだね。ちっとも連絡くれないのは、どういう訳かい?」
ふざけて言う。

「忙しかったからな」荻野君がぼそっと言う。

顔色が悪い。
いつも、にこにこしてるタイプじゃないから、はっきりわからないけど、具合悪いんじゃないかな。荻野君を見て、そう思った。