二人の彼~年下の彼と見合い相手の彼 ~



朝のけたたましいベルの音で目覚めた。

ベルの音。

目覚まし?
違う。

どっちにしても、川のせせらぎだろうが、小鳥のさえずりだろうが、
二日酔いの重い頭には、あまり嬉しいものではない。

頭を起こして見ると、ふらついた。

前日のお酒が、全然抜けていなかった。

ゆっくりと記憶がよみがえって来て、
ちゃんとベッドの上で寝ていたことに感謝した。

ぼんやりした頭を持ち上げて、ベッドから抜け出そうとした。

無性に音が気にさわった。

音の鳴る方に体を向ける。

体を起こすと、横に寝ている大きな体に阻まれた。