二人の彼~年下の彼と見合い相手の彼 ~



私は、まず、彼に荻野君が抱えてるこを話した。


荻野君は、幼い頃両親を亡くし、遠縁の親戚の家で育てられたこと。

荻野君は、育ててくれた遠縁の親戚のことを一番に考えてること。

彼らの期待に応えようと、必死に努力して生きてきたこと。

その、育ての親が、彼とその娘の彩香ちゃんが、結婚することを願っていること。


「そいつは、本当は君のことが好きなんだが、育ててくれた親の恩を忘れられないから、その娘と一緒になるって言ってるんだ」

「一言でいえば、そうです」

「それって、どうなのかなあ。本気か?その男」