「やれやれ、やっと帰ってくれたね」
恵ちゃんは腕組みをすると、廊下の方を見て言った。
「ホント、今日は女子会なんだからジャマしないでほしいよ」
美雪ちゃんも恵ちゃんの真似をして、腕組みしていた。
「…」
わたしは、霧島くんが帰ってくれて少しホッとしていたのも束の間、
「それで?リカちゃん先生たちはどうなってんの⁈」
わたしの前の席に座っている美雪ちゃんが、ずいっと顔を近づけてきて言った。
「ちょ…美雪ちゃん、顔近いから。それに何の話?」
「霧島くんだよ」
「え…き、霧島くん⁈」
その名が出るだけで、ドキっとしてしまうわたしがいた。
「前も内緒話とかしてたし、どう見ても仲いいよね?って恵都と話してたんだ〜」
「それにカノジョのこと相談に乗ってたんでしょ?何か怪しいし」
「ふ、2人とも、考えすぎだよ。歳いくつ離れてると思ってんのよ。去年のあれだって、ただの罰ゲームだったんだから」
"オレ…、安藤先生のこと、好きなんですけど"
「……」
そう、ただの罰ゲームだった---。
それだけで、終わるはずだったのに。
本当に、好きになってくれて---好きに、なってしまったから…。
「まぁ確かにねー。それに先生と生徒じゃありえないか」
「そ、そうそう!」
恵ちゃんの言葉に頷きながら、心がチクリと痛むのを感じていた。
「美雪のカンは結構当たるんだけどなぁ〜。でも本当にそうなれば、不倫だもんね」
「そうよ、わたし結婚してるんだから」
不倫…その通り、だから霧島くんとわたしが、この先どうにかなることは、あってはいけない。
それは、強く強く言い聞かせなきゃいけないこと。
「でもさ、仲がいいのは間違ってないでしょ?」
「…それは、」
恵ちゃんの指摘に一瞬躊躇うわたしだったけど、
「そうだね。LINEもたまにするし」
そこは認めておいた方が、下手に否定するより自然だよね。
「えーっ、リカちゃん先生、霧島くんのLINE知ってるんだぁ、いいなぁ!」
「え、」
「いや、霧島くんのこと、ちょっといいなぁとか思ってて。カノジョと別れたって言ってたし、聞いたら美雪にもLINE教えてくれるかなぁ」
美雪ちゃんの言葉に、血の気が引くような感覚に陥っていくのがわかった。
恵ちゃんは腕組みをすると、廊下の方を見て言った。
「ホント、今日は女子会なんだからジャマしないでほしいよ」
美雪ちゃんも恵ちゃんの真似をして、腕組みしていた。
「…」
わたしは、霧島くんが帰ってくれて少しホッとしていたのも束の間、
「それで?リカちゃん先生たちはどうなってんの⁈」
わたしの前の席に座っている美雪ちゃんが、ずいっと顔を近づけてきて言った。
「ちょ…美雪ちゃん、顔近いから。それに何の話?」
「霧島くんだよ」
「え…き、霧島くん⁈」
その名が出るだけで、ドキっとしてしまうわたしがいた。
「前も内緒話とかしてたし、どう見ても仲いいよね?って恵都と話してたんだ〜」
「それにカノジョのこと相談に乗ってたんでしょ?何か怪しいし」
「ふ、2人とも、考えすぎだよ。歳いくつ離れてると思ってんのよ。去年のあれだって、ただの罰ゲームだったんだから」
"オレ…、安藤先生のこと、好きなんですけど"
「……」
そう、ただの罰ゲームだった---。
それだけで、終わるはずだったのに。
本当に、好きになってくれて---好きに、なってしまったから…。
「まぁ確かにねー。それに先生と生徒じゃありえないか」
「そ、そうそう!」
恵ちゃんの言葉に頷きながら、心がチクリと痛むのを感じていた。
「美雪のカンは結構当たるんだけどなぁ〜。でも本当にそうなれば、不倫だもんね」
「そうよ、わたし結婚してるんだから」
不倫…その通り、だから霧島くんとわたしが、この先どうにかなることは、あってはいけない。
それは、強く強く言い聞かせなきゃいけないこと。
「でもさ、仲がいいのは間違ってないでしょ?」
「…それは、」
恵ちゃんの指摘に一瞬躊躇うわたしだったけど、
「そうだね。LINEもたまにするし」
そこは認めておいた方が、下手に否定するより自然だよね。
「えーっ、リカちゃん先生、霧島くんのLINE知ってるんだぁ、いいなぁ!」
「え、」
「いや、霧島くんのこと、ちょっといいなぁとか思ってて。カノジョと別れたって言ってたし、聞いたら美雪にもLINE教えてくれるかなぁ」
美雪ちゃんの言葉に、血の気が引くような感覚に陥っていくのがわかった。



