それなのに今日まで関係が続いているのは、さっき亜子が言っていた、彼氏にどっぷりハマってしまっているから。
「それでもいい、なんて思ってるうちはきっとダメなんだろうね〜」
「亜子…」
「たまたま好きになった人が結婚してたんだよね、運悪すぎ。しかも私が聞くまで黙ってるなんてさ、サイテーって言ってやったよ(笑)」
そう言って亜子は、天井を見上げた。
「でももしかしたら…なんて淡い期待を抱いてる私もバカだよね。バレたら慰謝料請求されて終わり…あ〜あ、一生独身かも、私」
話し終わった亜子が笑ったから、わたしもつられて笑ったーーー。
亜子に霧島くんのことを話せないまま、お互いの終電が近くなり、わたしと亜子はそれぞれの帰路についた。
電車の中でわたしは、そっと右の頬に触れた。
それは、霧島くんにキスされたところ…。
「……」
霧島くん……。
霧島くんの感触が、忘れられないよーーー。
”カノジョとは、別れようと思ってる”
「……」
霧島くんーーー……。
わたしは…。
霧島くんがもし、本当に彼女と別れたとしたら、わたしはどうしたら…。
どうしたら---?
「…ふう」
わたしは小さく息を吐くと、ガタンゴトンと揺れる電車に身を任せた。
今日は少し飲みすぎたかな…変なことばかり考えてしまう。
そもそもわたしには志朗さんという人がいるのに、不謹慎すぎる内容だ。
それにわたしは、亜子に霧島くんの何を話すつもりだったのだというのだろう。
「…」
霧島くんが彼女とどうなろうが、わたしには関係のないこと。
その後で、わたしと霧島くんがどうにかなることは、ないのだから。
"安藤先生、やっぱかわいいね。今度先生のこと描かせてよ"
わたしの中に、優しくそっと広がる、霧島くんの笑顔。
わたしはいつの間に、こんなにも霧島くんのことを考えてしまうようになったんだろうーーー。
「それでもいい、なんて思ってるうちはきっとダメなんだろうね〜」
「亜子…」
「たまたま好きになった人が結婚してたんだよね、運悪すぎ。しかも私が聞くまで黙ってるなんてさ、サイテーって言ってやったよ(笑)」
そう言って亜子は、天井を見上げた。
「でももしかしたら…なんて淡い期待を抱いてる私もバカだよね。バレたら慰謝料請求されて終わり…あ〜あ、一生独身かも、私」
話し終わった亜子が笑ったから、わたしもつられて笑ったーーー。
亜子に霧島くんのことを話せないまま、お互いの終電が近くなり、わたしと亜子はそれぞれの帰路についた。
電車の中でわたしは、そっと右の頬に触れた。
それは、霧島くんにキスされたところ…。
「……」
霧島くん……。
霧島くんの感触が、忘れられないよーーー。
”カノジョとは、別れようと思ってる”
「……」
霧島くんーーー……。
わたしは…。
霧島くんがもし、本当に彼女と別れたとしたら、わたしはどうしたら…。
どうしたら---?
「…ふう」
わたしは小さく息を吐くと、ガタンゴトンと揺れる電車に身を任せた。
今日は少し飲みすぎたかな…変なことばかり考えてしまう。
そもそもわたしには志朗さんという人がいるのに、不謹慎すぎる内容だ。
それにわたしは、亜子に霧島くんの何を話すつもりだったのだというのだろう。
「…」
霧島くんが彼女とどうなろうが、わたしには関係のないこと。
その後で、わたしと霧島くんがどうにかなることは、ないのだから。
"安藤先生、やっぱかわいいね。今度先生のこと描かせてよ"
わたしの中に、優しくそっと広がる、霧島くんの笑顔。
わたしはいつの間に、こんなにも霧島くんのことを考えてしまうようになったんだろうーーー。



