「えーっ、その言い方失礼。誰でもいいなんて、美雪そんなこと言ってないし」
「オトコとっかえひっかえしてるの、どこの誰よ」
「そんなことしてないもん!今の彼氏だってもうすぐ1年……」
「はい、ストップ‼︎」
わたしは手をパンッと叩いて、2人の会話に割って入った。
恋多き美雪ちゃんと、それとは真逆で恋愛に対してクールな恵ちゃんじゃ、会話が平行線をたどるのは目に見えていて、誰かが止めなきゃ絶対に終わらない。
「みんなそれぞれ考え方が違って当たり前なんだから、それ以上言わないの」
「はぁい」
おとなしく引いた恵ちゃんに対して、
「だって〜…」
美雪ちゃんはまだ口を尖らせていた。
「それより恵ちゃん、ケーキなんかと比べたらお饅頭の方がよっぽどカロリー低いんだよ。和菓子ってダイエットにいいって聞いたことあるし」
「あ、美雪もそれ聞いたことあるー」
「ホント⁈」
恵ちゃんの表情が、雲の隙間から射す太陽の光みたいにパァっと明るくなった。
「じゃぁ、1個だけ」
そう言って遠慮がちにお饅頭の包みを開ける恵ちゃんを見ていると、懐かしい気持ちに包まれる。
好きな人ができて、少しでもキレイになるためにダイエットして、化粧も頑張って……廊下ですれ違ったり、ほんの一言言葉を交わしたりしただけで幸せいっぱいになったり、些細なことで落ち込んだりーーー高校生の頃のわたしは、全力疾走の毎日だった。
「おいしい!」
「でしょ?」
「それ美雪のセリフじゃないでしょ」
「あはは、そっか」
そう言った美雪ちゃんの手の中には、3個目のお饅頭があった。
「ふふっ…」
「どうしたの?リカちゃん先生」
ふと笑いがこぼれたわたしを見て、美雪ちゃんが不思議そうな表情を見せた。
「ん?あぁ。2人を見てると懐かしくてね…学生時代を思い出すなぁ、って」
「リカちゃん先生、超オバサン発言だし」
「でもあたし達からしたら、リカちゃん先生って年齢的にはオバサンじゃない(笑)?」
「やだ2人とも!まぁ……間違ってはないけどさ」
「オトコとっかえひっかえしてるの、どこの誰よ」
「そんなことしてないもん!今の彼氏だってもうすぐ1年……」
「はい、ストップ‼︎」
わたしは手をパンッと叩いて、2人の会話に割って入った。
恋多き美雪ちゃんと、それとは真逆で恋愛に対してクールな恵ちゃんじゃ、会話が平行線をたどるのは目に見えていて、誰かが止めなきゃ絶対に終わらない。
「みんなそれぞれ考え方が違って当たり前なんだから、それ以上言わないの」
「はぁい」
おとなしく引いた恵ちゃんに対して、
「だって〜…」
美雪ちゃんはまだ口を尖らせていた。
「それより恵ちゃん、ケーキなんかと比べたらお饅頭の方がよっぽどカロリー低いんだよ。和菓子ってダイエットにいいって聞いたことあるし」
「あ、美雪もそれ聞いたことあるー」
「ホント⁈」
恵ちゃんの表情が、雲の隙間から射す太陽の光みたいにパァっと明るくなった。
「じゃぁ、1個だけ」
そう言って遠慮がちにお饅頭の包みを開ける恵ちゃんを見ていると、懐かしい気持ちに包まれる。
好きな人ができて、少しでもキレイになるためにダイエットして、化粧も頑張って……廊下ですれ違ったり、ほんの一言言葉を交わしたりしただけで幸せいっぱいになったり、些細なことで落ち込んだりーーー高校生の頃のわたしは、全力疾走の毎日だった。
「おいしい!」
「でしょ?」
「それ美雪のセリフじゃないでしょ」
「あはは、そっか」
そう言った美雪ちゃんの手の中には、3個目のお饅頭があった。
「ふふっ…」
「どうしたの?リカちゃん先生」
ふと笑いがこぼれたわたしを見て、美雪ちゃんが不思議そうな表情を見せた。
「ん?あぁ。2人を見てると懐かしくてね…学生時代を思い出すなぁ、って」
「リカちゃん先生、超オバサン発言だし」
「でもあたし達からしたら、リカちゃん先生って年齢的にはオバサンじゃない(笑)?」
「やだ2人とも!まぁ……間違ってはないけどさ」



