天候に左右されないといえば、わたしの美術部も同じだけど、美術部はそこまで活動してる訳ではないから運動部と比べたら格段にヒマだ。
「あ、もしもし亜子ー?今話しても大丈夫?」
こんな時は、電話でもするに限る。
「うん。雪で引きこもり中だからヒマすぎるし。せっかくの冬休みが…」
「あはは。わたしもだよ」
あからさまにガッカリしている亜子が、子供みたいでかわいかった。
「あれ?旦那さんは?」
「部活ー。体育館だから雪とか関係ないみたい。てか亜子、誕生日おめでとうだよね!」
旦那の話題になるとグチをこぼしてしまいそうで、わたしは話をそらした。
もうだいぶ過ぎてしまっていたけど、11月は亜子の誕生日だったんだ。
「ありがとう」
「冬休み中に会えたら飲みにでも行かない?お祝いさせてよ」
「うん。あ〜ぁ、私も早く結婚したいなぁ。みんな結婚して子供もいてさ、ホント羨ましい」
亜子がため息まじりに言った。
「彼氏とは結婚しないの?誕生日は彼氏と一緒だったんでしょ?結婚しちゃうとドキドキとかしなくなるから、わたしは亜子が羨ましいよ」
「ん〜…まぁね。そうなんだけどさぁ」
「……?」
わたしは本心から言った言葉だったけど、亜子は彼氏の話になると、いつも濁して終わらせてしまう。
やっぱり話したくないのかな……それとも上手くいってないとか?
でも誕生日を一緒に過ごしたくらいだ、上手くいってない訳はないよね。
今度飲んだ時にでも、じっくり聞いてみよう。
お酒が入れば話してくれるかもーーーそんなわたしのズルい心は神様とやらに見透かされたようで、しばらく亜子と予定が合う事はなかった。
残りの冬休みは、志朗さんとお互いの実家に帰省したりして慌ただしく過ぎていった。
慌ただしい中にも、久しぶりに志朗さんとお酒を飲んだり買い物に出かけたりする時間もあり……普段できない事が新鮮に思えた。
そして、引いていた波が返ってくるように、あの絵が恋しくなっていた。
霧島くん---…。
「あ、もしもし亜子ー?今話しても大丈夫?」
こんな時は、電話でもするに限る。
「うん。雪で引きこもり中だからヒマすぎるし。せっかくの冬休みが…」
「あはは。わたしもだよ」
あからさまにガッカリしている亜子が、子供みたいでかわいかった。
「あれ?旦那さんは?」
「部活ー。体育館だから雪とか関係ないみたい。てか亜子、誕生日おめでとうだよね!」
旦那の話題になるとグチをこぼしてしまいそうで、わたしは話をそらした。
もうだいぶ過ぎてしまっていたけど、11月は亜子の誕生日だったんだ。
「ありがとう」
「冬休み中に会えたら飲みにでも行かない?お祝いさせてよ」
「うん。あ〜ぁ、私も早く結婚したいなぁ。みんな結婚して子供もいてさ、ホント羨ましい」
亜子がため息まじりに言った。
「彼氏とは結婚しないの?誕生日は彼氏と一緒だったんでしょ?結婚しちゃうとドキドキとかしなくなるから、わたしは亜子が羨ましいよ」
「ん〜…まぁね。そうなんだけどさぁ」
「……?」
わたしは本心から言った言葉だったけど、亜子は彼氏の話になると、いつも濁して終わらせてしまう。
やっぱり話したくないのかな……それとも上手くいってないとか?
でも誕生日を一緒に過ごしたくらいだ、上手くいってない訳はないよね。
今度飲んだ時にでも、じっくり聞いてみよう。
お酒が入れば話してくれるかもーーーそんなわたしのズルい心は神様とやらに見透かされたようで、しばらく亜子と予定が合う事はなかった。
残りの冬休みは、志朗さんとお互いの実家に帰省したりして慌ただしく過ぎていった。
慌ただしい中にも、久しぶりに志朗さんとお酒を飲んだり買い物に出かけたりする時間もあり……普段できない事が新鮮に思えた。
そして、引いていた波が返ってくるように、あの絵が恋しくなっていた。
霧島くん---…。



