こんな何でもないやりとりから絵の話まで、霧島くんとのメールは飽きることがなかった。
もちろん美雪ちゃんや恵ちゃんみたいに仲がいい子たちともメールくらいはするけど、それとはまた違っていた。
修学旅行が終わってから最初の登校日、朝から林先生は職員室でお土産をバラまいていた(笑)。
「はい、安藤先生のお土産。楽しみにしてたでしょ?」なんて言われて、思わず笑顔が引きつった。
そして放課後には、仲良くしている何人かの生徒たちからも、お土産をもらった。
冬休みに実家に帰った時にでも、お返しのお土産を買わなくちゃ。
修学旅行が終わって1週間が経ったある日、わたしの机に置かれた霧島くんのスケッチブックの上に、見慣れない小さな紙袋が置いてあった。
「………」
中身を見ると、木でできたカメのチャームがついたボールペンが入っていた。
霧島くん…だよね。
今頃だけど……これってきっと修学旅行のお土産だよね。
《お土産ありがとう!カメってところが霧島くんらしいね》
わたしはすぐに、霧島くんにメールをした。
《買いすぎたから、おすそ分け》
「…」
おすそ分けでもなんでも、その気持ちが嬉しかった。
早速机のペン立てに入れて、いつでも視界に入るようにした。
それは毎日、見るたびにわたしをポカポカ気分にさせてくれたんだ。
そうして訪れた冬休みは、始めの何日かは登校して部活動や事務仕事をして終わり、休みに入ってからは1人でのんびりする事が多かった。
というのも、志朗さんが年内はほとんど部活動の指導で学校に行っているからだった。
去年もこんなに忙しかったっけ…?
「バレー部は天気とか関係ないからなぁ……」
わたしは窓の外でふわふわ踊るように舞う雪を、ぼんやりと見ていた。
志朗さんが顧問を務めるバレー部の練習は、主に体育館で行われているから、雨だろうと雪だろうと中止になることはない。
もちろん美雪ちゃんや恵ちゃんみたいに仲がいい子たちともメールくらいはするけど、それとはまた違っていた。
修学旅行が終わってから最初の登校日、朝から林先生は職員室でお土産をバラまいていた(笑)。
「はい、安藤先生のお土産。楽しみにしてたでしょ?」なんて言われて、思わず笑顔が引きつった。
そして放課後には、仲良くしている何人かの生徒たちからも、お土産をもらった。
冬休みに実家に帰った時にでも、お返しのお土産を買わなくちゃ。
修学旅行が終わって1週間が経ったある日、わたしの机に置かれた霧島くんのスケッチブックの上に、見慣れない小さな紙袋が置いてあった。
「………」
中身を見ると、木でできたカメのチャームがついたボールペンが入っていた。
霧島くん…だよね。
今頃だけど……これってきっと修学旅行のお土産だよね。
《お土産ありがとう!カメってところが霧島くんらしいね》
わたしはすぐに、霧島くんにメールをした。
《買いすぎたから、おすそ分け》
「…」
おすそ分けでもなんでも、その気持ちが嬉しかった。
早速机のペン立てに入れて、いつでも視界に入るようにした。
それは毎日、見るたびにわたしをポカポカ気分にさせてくれたんだ。
そうして訪れた冬休みは、始めの何日かは登校して部活動や事務仕事をして終わり、休みに入ってからは1人でのんびりする事が多かった。
というのも、志朗さんが年内はほとんど部活動の指導で学校に行っているからだった。
去年もこんなに忙しかったっけ…?
「バレー部は天気とか関係ないからなぁ……」
わたしは窓の外でふわふわ踊るように舞う雪を、ぼんやりと見ていた。
志朗さんが顧問を務めるバレー部の練習は、主に体育館で行われているから、雨だろうと雪だろうと中止になることはない。



