ラン・サの遺体には見向きもせず、アランは歩き出す。

無論、ヒューを護衛する為に。

ヒューは恐らく、今頃はバニングと対峙している筈だ。

「バニングを殺すのか。ヒューを守る為に」

「それが俺の受けた依頼だ」

振り向きもせずに進むアラン。

…しかし、一度足を止める。

「俺を止めないのか。バニングはDisposableのリーダーだろう」

「別に」

ジェイソンは肩を竦めて見せた。

「ここからバニングとヒューが対峙している所まで、ざっと5分て所か。アンタがそこに辿り着くまでに、アイツらの決着はついている。バニングが勝つかヒューが勝つか、そいつは知らないがね」