「裏でも夜が来るんだ」 気付けばあたりは真っ暗で、表の世界よりも星が綺麗に輝き鈴虫の泣く声が幻想的だった。 私と奏しかいないこの世界は信じ難く、どこかで誰かが住んでいるんじゃないかとふと思ったりもする。 「夕食の時間にするか」 奏も。 水神様と言う事、人とは違う身なりに瞳に髪の色、不思議な力。 科学的に証明しろと言ったら無理がある。 私がそれを信じれる理由は? そう聞かれたら私はきっと答えられない。理由なんて無いから。