「お前、一体何キロあるんだ。90キロか?」

「うっわ失礼ね!!!!」


私を本殿まで運んでくれたのは感謝するけど、90キロって‥‥。

ふざけてるのこの水神‥!!


「ふん!何よ!髪の毛長くて女の子みたい!」


(かっこいいけど!!)


「水も滴る良い女!女の子!奏は女の子なんだ!!」


(水も滴る良い男だけど!かっこいいけど!)


「笑った時の顔なんて完全に女の子よ!!」

「体重そんな気にしてるのか。充分軽かったぞ。3キロくらい」


3キロってもはや人じゃないじゃない!!
デリカシーが無いんだから!!
せっかく助けてもらって感動してたのに。


ぷんすか怒る私を無視して早速書物を真剣に読み始める奏。


いじめて楽しむなんてただのいじめじゃん。


「お前、床の下にある巻物はあの湖の中に置いてきたのか?」


「え‥‥、」