「朱鳥、大丈夫?」

車に着いて、朱鳥を座席に乗せる。

「大丈夫……だ…よ……?」

まだ、声が震えている。

タダでさえ、大人が怖いのに、あんなに大勢に絡まれたんだから、そうとう怖かったのだろう。

「朱鳥……無理しちゃダメ。怖かったら泣いてもいいんだよ?」

そういうと、朱鳥は俺に抱きついて胸に顔を埋めてきた。

「ウッ……グスッ…ヒック……怖かった…………怖かったよぉ…」

「ごめんね。俺が、もっと早く気づければよかったのに……」

朱鳥の背中をそっとさする。

「もう、大丈夫。大丈夫だよ。俺がいるからね。」

朱鳥は、俺の胸に顔を埋めたまま、そのまましばらく泣いていた。

「泣き止んだ?」

「うん。もう、大丈夫だよ、ありがと。」

そういうと、朱鳥は涙で赤くなった目を擦りながら笑って答えた。

その後、一緒に家に帰ってご飯を食べる事にした。

朱鳥は、俺のご飯がおいしいと言ってくれた。

本当に可愛いな……/////