目を開けると、真っ白な天井が飛び込んできた。

消毒液の臭い

私はすぐにここが病院だとわかった。

ゆっくり周りを見渡すと、楓摩が私の隣で椅子に座りながら眠っていた。

私は、ちょんちょんっと楓摩をつついてみる。

すると、楓摩はゆっくりと目を開けてから大きく欠伸をした。

「んん~おはよ、朱鳥。体調はどう?」

「朝よりはいいよ。ありがと。」

私がそう言うと、楓摩は私の頭を撫でてから、ギューっと私に抱きついてきた。

「よかった。じゃあ、俺眠いからこのまま寝かせて~」

そう言って、楓摩は私のベッドに一緒に入ってきた。

お互いの顔を見合わせてクスッと笑い合う。

「朱鳥、もう遅いし一緒に寝よ?」

「うん」

楓摩は、ニコッと笑うと、ボタンで部屋の電気を消した。

「おやすみ、朱鳥。」

「おやすみ」

私は起きたばっかりだったけど、楓摩にくっついていたら、楓摩の暖かさが気持ちよくそのまま、いつの間にか眠ってしまった。