「これで全部?」

「うん。私、荷物少ないからさ。」

「そっか。じゃあ、俺持つよ。」

こういう、さりげない優しさも、楓摩のいいところ。

「いや、いいよ!このくらい私が持つよ。」

「いいんだ、逆にこのくらいなら俺に持たせて。」

「ありがと。」

楓摩に、荷物を持ってもらって車に乗り込む。

「よし、じゃあ俺たちの家に帰りますか!」

「うん!」

俺たちの家。

なんだか、心が温かくなる響き。

これからは、ずっと一緒にいられるんだね。

そう思うと、自然と笑顔になれた。