はぁっ……はぁっ……

歪む世界を私は必死に走る。

何度も倒れそうになるけど、私はがむしゃらに走った。

正直、頭は凄く痛いし、体も辛い。

…だけど、楓摩が…………

そう考えると不思議と体に力が入った。

いつもなら、起き上がることすら難しいのに、今は走れている。

エレベーターに乗り込み、1階のボタンを押す。

ボタンを押した所で、安心したのか、体の力が抜けて座り込んでしまった。

涙がたくさん零れる。

楓摩…楓摩……

死なないで…………