目を開けると、そこは見慣れない部屋だった。

どこ…ここ…………

もしかして、夢?

しばらく、驚いて周りを見渡していると、部屋のドアがノックされた。

コンコンッ

「朱鳥ちゃん~おはようー」

入ってきたのは優しそうな女の人。

「あら、起きてたのね。おはよう。朝ごはん出来たから一緒に行きましょうか」

その女の人に軽々と持ち上げられて、抱っこされる。

その時、自分のあまりの小ささに驚いた。

女の人は、私をリビングへと連れてきた。

食卓テーブルには、男の子とスーツ男の人が既に座っていた。

「朱鳥ちゃんはここに座りましょうね~」

私は、小さな子供用のイスに座らされる。

男の子も男の人も女の人もニコニコ笑っている。

私も含めてみんな、家族…なのかな?

「おはよっ!!朱鳥ちゃん!!」

男の子が声を掛けてくる。

私の、お兄ちゃんなのかな?

「アハハ、2人とも仲良いなぁ。兄妹は仲が良いのが一番!!」

スーツを着た男の人は、お父さん?

「はいはい。みんな、ご飯食べるわよ~」

この女の人はお母さんか……

「朱鳥ちゃん、はいどーぞ」

お母さんがスプーンにご飯を乗っけて私に食べさせてくれる。

私は、子供に返ったような不思議な気持ちでその場を過ごした。