それから碧流くんと話すこともなく、3時間目。

なんとなく、2時間目から熱が上がったような気がしていたけど、4時間目まで居たかったから黙っていた。

でも、少しボーッとしてきて、さすがに辛くなってきた。

ギュッと目を瞑って、誰にもバレないようにする。

だけど

「おい」

ゆっくり目を開けて横を向く。

「お前、大丈夫か?顔、真っ赤だぞ?熱あるんじゃねぇの?」

「大丈夫…だから……」

「大丈夫じゃねーだろ。明らかに辛そうだし。保健室、行ってくれば?先生、呼ぼうか?」

正直、辛かったし、碧流くんも心配してくれたから、そっとコクンと頷いた。

「先生ー、前苑さんが具合悪そうなので保健室、連れてっていいですかー?」

「ん?あぁ。大丈夫か?」

「はい……」

碧流くんに支えられて立ち上がった所で、誰かが声を出した。

「先生、私、保健委員なので連れていきますよ。」

声の方を向くと、そこには私に悪口を言ってきた女の子。

嫌な予感がする。

「碧流くんも、いいよ。私が連れてくから。」

「あ?でも、お前……」

「いいから。」

そう言われて、私は半ば強制的に女の子に連れていかれた。

碧流は唖然としたまま。

私は、抵抗するのもアレなので、黙っている事にした。