ホームルームの時間になり、先生が教室に入ってくる。

その途端、ザワザワしていた、教室が静まり、みんな着席する。

「きりーつ」

「きょーつけ」

「おはようございます」

朝の挨拶をしてから、出席が取られる。

1人1人名前を呼ばれて、返事をして行く。

もうすぐ、私の名前が呼ばれる。

「拝川ー」

「はーい」

「藤田ー」

「はい」

「前苑ー」

「は…「前苑さんは今日も休みでーす」

私が返事をしようとした時、誰かがそう言った。

その瞬間嫌な笑いが起きる。

「あれー、前苑、今日は来るって言ってたんだけどなー」

先生も、その人の言葉を信じて、私をいないと思っている。

「先生!!前苑さん、来てます!!」

すかさず茉夢がそう言ってくれる。

「ん?あぁ、いたのか。居るなら、ちゃんと返事しないとダメだろ?」

そう言って、睨まれる。

ちゃんと返事しろって、私がしようとしたら他の人が居ないって言ったんじゃん。

みんな、私を居ない人扱いしてる。

それだけで、私は相当なショックを受けた。