内容は、もちろん学校の事。

私は入院からあまり実感がわかないけど、みんな来年には入試だから勉強も難しくなってきて頑張っているらしい。

茉夢が持ってきてくれたノートを見せてもらったが、全くわからない。

「…すごいね。みんな、こんなに難しいのやって、頑張ってるんだ……私なんて、勉強もせずに寝てるだけなのに…………」

少し、悲しい気分になって、ついつい弱音をこぼしてしまう。

すると、茉夢は少しだけ怒ったような顔をした。

「"私なんて…"なんて言わないでっ!!朱鳥は、ちゃんと頑張ってるじゃん!!朱鳥は、誰よりも辛いのを我慢して頑張ってるんでしょ?」

「茉夢…………」

「朱鳥は、いいの。ちゃんと元気になってから、また一緒に勉強しよ?まずは、体を治すのが最優先。だから、気にしないでね?」

その言葉に、顔が綻ぶ。

「ありがと。茉夢。…私、頑張るね」

「うん!!早く治して、学校来なよ?」

「うん」

早く、学校に行きたいな……

一時帰宅の時に1日だけでもいいから、行きたいな。

そう思う1日だった。