朱鳥を病室のベッドに寝かせる。

今日から、朱鳥は入院。

次に退院できるのは、1~2ヶ月後だろう。

せっかくの、休憩期間だったのに、今回は色々あって、全然休憩出来なかったな……

朱鳥の容態をカルテに記入する為に、もう1度熱を計る。

ピピピピピッ♪ピピピピピッ♪

「うわっ……」

そこに表示されたのは39.3の文字。

解熱剤が効いてない……

仕方なく、看護師さんに頼んで、冷えピタと保冷剤を持ってきてもらった。

やっぱり、解熱剤変えないとだめかな……

最近、全然効いてない。

熱があると、体力も失うし、大変なんだよね。

陽向に相談しみるか。

確か、今日は陽向も病院に居るはず。

プルルルルルップルルルルルッ

”はい、もしもし。”

「陽向?」

”おう、どうした、楓摩?”

「ちょっと、相談したい事があってさ。」

”あー、おっけー。じゃあ、今、俺暇だから、そっちに行くわ。今どこにいる?”

「朱鳥の病室。んーと、505号室。」

”おっけー、すぐ行く。”

陽向は、こーゆー時にすぐに来てくれるんだよな。

ガラッ

ほら、もう来た。

「よっ、ふーま。朱鳥ちゃん、どお?」

「最近は、ずっと熱出してる感じ。下がったと思ったら、すぐにまた上がってきてさ。」

「まじか……辛いな。」

「その事で相談なんだけど……」

陽向に相談をすると、親身になって聞いてくれた。

それで、相談した結果、朱鳥の解熱剤を変えてみる事にした。

「陽向、ありがと。助かった。」

「いやいや、いいって、そんぐらい。朱鳥ちゃんが、早く良くなればいいなって思っただけだしさ。」

「ありがと。あ、あと、明日の内視鏡も手伝ってくれない?」

「おう、全然いーよ。また、明日もサポートに回ればいいんだろ?」

「うん、よろしく。」

陽向のサポートは、本当に助かる。

準備の手際もいいし、行動が早い。

それに、患者さんの気持ちを考えて、行動してくれたり、言葉を掛けてあげているから、こっちも検査を行いやすい。

「朱鳥、明日もグズるかもしれないけど、よろしくね。」

「あぁ、できるだけ泣かせないように頑張るよ」

朱鳥のグズりようを思い出したのか、陽向も苦笑いだ。

「じゃ、俺は行くな。お大事に。」

そう言って、陽向は病室を出ていった。