バシッ

『何、呑気に寝てんだお前は!!早く起きろ!!』

そう言って殴られる。

痛い……

従わないと、もっと痛いハメにあう。

仕方なく、起き上がる。

あれ、私、なんでここに……

『お前は、何回言ったらわかるんだっ!!あれだけ金を使うなって言ったのに、また入院なんてしてたのか!!』

ボスッ

「うっ……」

お腹に拳が来る。

『それに、なんだ!!お前の分際で何をのうのうと彼氏なんか作ってるんだ!!俺たちが、苦労して金払ってやってるっていうのに、なんでお前は楽しんでんだよ!!』

ガンッ

次は顔を横から殴られる。

その衝撃で、床に倒れてしまう。

「…………」

『なに、黙ってんだ!!何か言ったらどうだ!?あ!?』

ゲシゲシと足で腹部を踏みつけられる。

容赦ないその暴力に、抵抗する気力も湧かなく、ただ、されるがままだった。

『お前は、ごめんなさい も言えないのか!?』

さっきより、強く踏みつけられる。

「…うっ…ゴホッ………おぇぇ……ゲホッ…ゴホッ………………」

たまらなくなって、胃に入っていたものを出してしまう。

『うわっ!汚ねぇ!!なに、汚してんだよ!?』

そう言って、今度は顔を踏みつけてくる。

『ほら、ごめんなさいは?それぐらい言えないのか?』

「……ごめ…ん……な………さ…………ぃ」

『あ!?聞こえねーよ!!』

腹部に蹴りが入る。

そして、そのまま胸ぐらを捕まれ、立たされた。

『なんだ、その目は!?あ!?反省する気もないのか!?』

そのまま顔面を殴られる。

鼻がボキッという音を立てて、それから遅れて、鼻血が出てきた。

耐えきれなくて、涙が頬を伝う。

『泣いても許されねぇんだよ!!』

頬にビンタをされる。

ほっぺたがジンジンと痛い。

体が震える。

『震えたって、お前が悪いんだからな?お前が、こんな奴じゃなかったら、みんな幸せなんだよ。お前なんて、いなければ良かったのにな!!お前が来たからこんな事になったんだよ!?全部、お前自身が悪いんだからな!!』

ドサッと床に落とされた。

ゴンッと鈍い音がして、頭をぶつけた事がわかった。

どうやら、額を切ったらしい。

額から、血がタラタラと流れてくる。

よっぽど、私の事が嫌いなのか、ずっと殴ったり蹴ったりされる。

途中で、タバコを吸い出して、その煙が私の体に入ってくる。

「……ゲホッ…ゴホッ…………」

咳も止まらない。

呼吸が苦しい……

……助けて

…………助けて……楓摩。

…もう……無理。

………………私……死んじゃうよ…………