「朱鳥、おいしい?」

「うん!とーっても、おいしい!!」

パクパクと食べ勧めていく朱鳥に、元気が戻った事を確認する。

数日前までは、長い眠りから覚めたばかりで、食べる事もままならなかった状態だった。

笑顔も少なく、体力が落ちたのか眠ってばかりだったから、こんなに元気な朱鳥を見ていると、とても嬉しくなる。

「朱鳥、明日は無理だけど明後日くらいからは学校行く?」

「うん!行く!!私、学校好きだもん!」

「ハハッ、そっか、早く行きたいな。」

「うん!」

やっぱり朱鳥は、家に居るよりも、友達がいっぱいいる学校の方が楽しいみたいだ。

それに、もうすぐ、朱鳥も学年が上がるから楽しみなんじゃないかな。

そういえば、朱鳥と出会ってからまだ3ヶ月も経ってないんだな。

3ヶ月……以外と最近なんだ。

もう、ずっと前の事のように感じる。

時間が経つのは早いな。

「ねぇ、楓摩、私、病気が治ったら、また毎日学校通える?」

「えっ……あ、うん。通えるよ。早ければ1年。遅くても卒業までには、治したいな。だから、朱鳥も頑張れる?」

「うん、私、頑張る!治療は……嫌だけど…………頑張るもん!」

「偉いっ!」

俺は、朱鳥の頭をクシャっと撫でた。

朱鳥は、嬉しそうな顔をして笑った。