「ーーーーこれで…終わり。」


そう言う少女の手にあるのは小さな小さな鏡の破片。



この鏡の一部分さえも自分を消し去る力があることを少女は知っていた。




(…けど…この力をいいように使えば。)



不意に鏡の破片に映った少女の姿が揺れる。




「…時間もない、か。」




少女は立ち上がると、その破片をぎゅっと握りしめた。



痛みなんて少女にとっては軽いものだった。





その破片から光が発せられる。



深い深い闇の中から。





「ーーーーさよなら、ワタシ」