そう言って拝むと女の子は急いで走っていった。


「しょうがないわね、まあ、よくあることだけど。うちに来る??」


「にゃあ」


「きれいな目をしてるわね。とりあえずいらっしゃい。あの子はね、動物介護の専門学校に行ってる妹でね、渚(ナギサ)って子よ」


「海深(ウミ)??」


「えっ!?」


ブランケットにくるまった私を自転車の前かごに乗せたとき。


マンションから出てきた彪さん。


「どうしてここに…??っていうかその猫」


「あっ、捨てられてたからって、妹から呼び出されて。連れて帰ろうかと。動物病院してるし」


「………いいのか??」


「……何が…??」


―――あれ??
なんかおかしいぞ??


この空気。