気が付くと、どこかの部屋の中にいた。


ふかふかのブランケットにくるまれていた私。


―――ああ、温かい。


「気が付いた??」


頭の上から声が降ってきた。
見上げると、きれいな女の人がいた。


「可愛いおチビちゃん。何ごとかと思ったわよ」


背中まで伸びた茶髪の、とても色っぽいお姉さんだ。


彼女は誰なのか。


そうか、この部屋の住人であり、このきれいなお姉さんのご主人様なんだ。彼は。


来てはいけないところに来てしまった。