『あのー……良かったら、僕達クレオとも同盟を……』

『オレ達も歓迎するぜぇ!』



 はにかんだような笑みを浮かべたルイ君と、親指を立てたルッツさん。そんな二人に言われ、フランシスコは『えっ』と口にした。



『嫌、ですか……?』

『いや!そうではない!!』



 一回り近く年下のルイ君に不安げな表情で言われ、流石のフランシスコも困惑したらしい。何だか珍しいものが見れた。これも良い傾向の一つだと嬉しいのだけど。



『その……今まで毛嫌いされてきたから、急に同盟ファミリーが増えることに驚いているだけだ。そこのドン・シュヴァルベも勘違いするなよ。』

『何だ、そういうことかぁ!なら、明日にでも書類を送ってやらぁ!!
どうだ?今夜はみんなで酒盛りでもやらねぇか!?』



 相変わらず、ルッツさんの声はよく響く。そして、未成年が二人居ることも完璧に無視してくれている。まぁ、今日はおめでたい日だから、そういう細かいことは気にしないことにしようかしらね。



『じゃあ、ウチの屋敷でやりましょう。パパ、良いわよね?』



 父が頷くと、お祭り好きの人達が歓声を上げる。今夜は、いつも以上に賑やかになりそうだ。