上司な同期は激甘サンタ

差し出された手に体重を預けたら、そのまま引っ張られて木崎君の腕の中にスポンと収まる。

そのまま抱きしめられると、上から言葉が降ってきた。

「それに俺、社会人になってから好きになったの江藤だけだし。」



抱きしめられた体だけじゃなくて、心の中からも温かさが広がる。
それを伝えたくて、私は木崎君の背中に腕を回してギュッと掴んだ。


「美月。」


木崎君の声で呼ばれた自分の名前を愛おしく感じる。

木崎君といる事で、きっと少しずつ私は変わっていくだろう。でもそれは素敵な事だ。

木崎君の腕の中、私は幸せな未来を予感した。






fin.