「じゃあ、私帰るから。猫も保護してもらえるみたいだし」

「俺送ってくよ」



私の後を追っかけて来るように着いてくる成宮。



「送ってくれなくていいし!」

「えー?なんで?」

「なんでって…1人で充分帰れるからよ」

「いいじゃん。もう外も暗いし危ないよ?」



無駄に女の子扱いしてくるのが慣れない…。



別に不審者が現れたって、1人で追っ払えるのに。



そもそも寄って来ないから。



私みたいな女子に。



どう考えったって、逞(たくま)しいでしょ。



弱々しい華奢な子を狙うのよ、不審者みたいな男は。



「送らなくていいって言ってるでしょ?」



まだ着いてくる…。



「何かあってからじゃ遅いから。何言われても送ってく」



もう…勝手にして。