「美咲ちゃんだよね?」

「え…あ、はい?」



メニューを見ている私の隣に詰めて。



馴れ馴れしく座って来たのは、爽やか系男子だった。



この人…距離感ってものを知らないのか。



いきなり接近してくるとか、ますます苦手なタイプだ。



「こういう気配り役に回るのって、謙虚で女性らしいし、すっごい魅力的に感じるよねやっぱ」

「はぁ…?」



なに言ってんだか…この人。



私のことは構わず、皆と楽しく歌えばいいのに。