恋音の隣に並んで、窓から文化祭の様子を眺める。



ただただ人混みで溢れる景色に、何か面白いような珍しいものでもあるのかしら。



「焼きそばの屋台の隣見て!」



焼きそばの屋台の隣ねぇ……



ん?なんか今見覚えのある顔が、一瞬だけ見えたような。



片手で目を擦る。



ん、いや…気のせいか?



「成宮くんと話してる女の子、誰だろうねって今クラスの中で話題になってたんだ~」

「はっ!?あれ、やっぱり成宮なの?」

「うん!成宮くん」



道理で成宮が不在な訳だ。