チャイムが鳴り、一斉に教室から出ていく生徒たち。
この学校は、お昼を持参しない人がほとんどなのだ。
ま、私は毎日自分で持参してるけどね。
持参した方がお昼代も浮くし。
「実咲ちゃん!私も一緒にお昼食べてもいい~?」
「もちろん!恋音なら大歓迎よ」
そして恋音とお弁当を食べるのが、今では日課。
鞄からお弁当を取り出し机に乗せると、何やら隣からやたら強い視線を感じる。
ヤバ…。今長谷川さん教室に居るし!
話してるとこなんか見られたら、恨まれるに決まってる…。
「天…」
「恋音たまには違う場所で食べよ!!」
「えっ!?実咲ちゃん!?えぇ~!」
話しかけられないよう恋音の手を引いて、そそくさと教室から出た。
ごめん……成宮。